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ゆり
子供のころからファンだった宝塚歌劇
結婚や子育てで離れていましたが
2011年から観劇を再開しました。

夫が病で亡くなって一人暮らしとなり
宝塚歌劇に生きる活力をもらいながら
感動と心地よい暮らしを
積み重ねていくことが目標です。

何歳になっても元気に大劇場へ通うため
ピラティスや姿勢改善など
セルフケアにも取り組んでいます。

宙組多めの全組観劇派です。
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【感想】『My Last Joke』竹田先生の光る演出

星組バウホール公演『My Last Joke-虚構に生きる-』を観劇しましたので、感想をお話ししたいと思います。

天飛華音さん、バウ初主演おめでとうございます!

問題に直面している今の宝塚は、公演を行うことの是非も問われる状況だと思いますが、

上演された舞台には感動しました。

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目次

全体の感想

主役である実在した作家、エドガー・アラン・ポーのイメージやポスターの印象から、

暗く重苦しい作品なのだろうと思っていました。その予想どおり、冒頭のシーンでは

真っ暗な舞台中央に重厚なドアが設置されていて、その周りで死をイメージするダンスが繰り広げられ…

やっぱり陰鬱な世界が描かれていくのか…という印象だったのですが、

その後は、天飛さん演じるポーの孤独や寂寥感、死への恐怖といった心情がとても丁寧に描かれていて、

自然にポーの心情に入り込むことができました。

冒頭から設置されていたドアは、生と死の境目、死への入り口を象徴的に表していて、

その効果的な使われ方が素晴らしかったです。

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作品テーマは重苦しく、それに相応して舞台もほぼ全体的に暗いまま。

でも時折、群衆が登場する場面などで舞台が明るくなり、演技も溌剌としていて、

観ている側も暗い世界に沈みっぱなし…というわけではなく。

その塩梅が程よくて、竹田悠一郎先生の計算された演出を感じました。

エンディングも死を扱っているのに、重苦しく悲劇的な雰囲気にならず、

静謐な、何とも言えない心の安らぎのようなものを感じさせる、素晴らしいものでした。

フィナーレはなかったのですが、最後は全員で明るく歌い上げて終わり。

扱うテーマは重くても、明るい気分で帰ることができる演出がありがたかったです。

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劇中、稀惺かずとさんのセリフで大変印象的なものがありました。それは、

「私たちは、文字に踊らされる時代に生きている…」というもの。

宝塚の現状を思うと、本当に重い言葉です。

竹田先生のメッセージをしっかり受け止めたいと思いました。

物語に感動する作品にはよく出会いますが、

今回の作品は竹田先生の考え抜かれた演出が特に光っていましたし、

さらにこんな時期に、こんなにも素晴らしい舞台を作り上げてくれた星組生たちのことを思うと、

胸がいっぱいになってしまいました。

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キャスト別の感想

天飛華音(エドガー・アラン・ポー)

ポーの心情に入り込めたのは、天飛さんの演技によるところが本当に大きかったです。

極美慎さん主演のバウホール公演『ベアタ・べアトリクス』での天飛さんの熱演に驚かされて

その実力を知ったのですが、今回はさらに進化していました。

落ち着いた声もよく、歌詞がセリフのように心に伝わってくる歌唱はさすが!

おでこにかかる前髪のかかり具合も良かったです。

詩ちづる(ヴァージニア・クレム)

美しさと可愛さが程よく混ざり合って、今回のヴァージニア役にはぴったりの可憐さでした。

『赤と黒』で演じていたマチルドではあまり感じられなかったのですが、

今回はヒロインとしての存在感が大幅にアップしていて、

クラシックな演目が似合う宝塚王道の上品さを醸し出していました。

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稀惺かずと(ナサニエル・P・ウィリス)

セリフも多く、ソロで歌う場面もあり、着実に上げられている感じでした。

歌も芝居もとても素直な感じでよかったです。

今後もう少し強く個性を出せるようになると、もっと輝かれるでしょうね。

お顔が本当に美しくて見とれてしまいますが、男役としてはまだ少し線が細い印象でした。

大希颯(ヘンリー・W・ロングフェロー)

初舞台のときから、目を引く存在感があった大希さん。

今回も舞台に出てきた瞬間から堂々とした男役っぷりで、

大人の男を魅力的に表現できる男役さんになりそうです。

舞台メイクには少し工夫が必要な気もしましたが、

あの押し出しの強さは良い意味で、かなり印象に残りました。

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本日、宙組の宝塚大劇場公演『PAGAD』の残り全日程休演、

続く雪組の一部日程休演、そしてタカラヅカスペシャルの中止が発表されました。

今一番大切なのは、生徒さんたちの心のケアと劇団の環境整備だと思うので、

公演再開を静かに待ちたいと思います。

お付き合いありがとうございました。
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