先日、朝月希和さん退団後の雪組新トップ娘役に夢白あやさんが就任するとの発表がありました。
夢白さん、トップ娘役就任おめでとうございます!
夢白さんと、これからのトップ娘役について思うことをお話しします。
可憐なだけじゃない夢白さん
「フライング サパ」のイエレナ
夢白さんは2020年に宙組から雪組へと組み替えされました。
宙組観劇が多い私にとっては、おなじみの娘役さんです。
本当に下級生の頃から抜擢されていましたし、可憐なビジュアルと相まってとても注目されていました。
一番印象に残っているのは「フライング サパ」のイエレナ。
上田久美子先生の革新的な作品で、今までの宝塚らしい娘役の殻を破ったハードで難しいお役です。
過去を背負って生きる女性の強さと儚さを、圧倒的な演技力で演じられていました。
それまでは普通に可憐で美しい娘役さんというイメージだったのですが…
いやいやいや、彼女はそれだけじゃない…!と驚かされたものです。
夢白さんの魅力
夢白さんは宝塚を一度も観劇しないままで音楽学校を受験されたとか。
もちろん最初から実力があったのは間違いないと思いますが、その上でとてつもない努力をされてきたはずです。
良くない噂もあったりしましたが、そんなことではへこたれず、真摯に努力を続けられている強さと根性。
可憐で美しいビジュアルの中に、芯の強さも感じられるところが夢白さんの最大の魅力だと思います。
これからのトップ娘役
娘役のイメージ
「フライング サパ」のイエレナもそうですが、昔に比べて娘役のイメージも多様化してきていますよね。
私は長いブランクを経て2011年から再び観劇するようになったのですが、昔観ていたころに比べて、エネルギッシュな娘役が増えたと強く感じています。
娘役だけでのダンス場面でも、本当にみんな生き生きとしてパワーが溢れていて。
昔は、娘役といえば可憐で美しく男役に寄り添うものというイメージでした。
愛希れいかさんの存在感
元月組トップ娘役の愛希れいかさんは特に、そんな娘役とは少し違う存在感がありました。
与えられた役柄のイメージもあるとは思いますが…
何より彼女自身のキャラクターからか、従来の娘役より能動的で自立している印象で。
トップスターに寄り添っているだけではなく、トップ娘役としての強い存在感を感じさせました。
多様なトップ娘役像
宝塚は男役が絶対的なトップスターと決められている世界。
そこに宝塚歌劇の美学があるわけですが…
ジェンダーギャップや多様性が問われるこの時代に、昔ながらの男役に寄り添う娘役像だけでは物足りないような気がします。
今の宝塚の世界観を否定するつもりは全くないのですが、もっといろんなトップ娘役像を見てみたいなと素直に思います。
「CITY HUNTER」で朝月さんが演じられたヒロインは、トップ娘役としては斬新なお役でしたよね。
あのようなお役には賛否両論あるかもしれませんが…(トップお披露目公演でしたし。。)
100年以上続く宝塚が、これからも長く発展していくためには必要なことかもしれません。
そんなわけで、可憐なだけじゃない夢白さんにはとても期待しています!!
ところで、愛希さんは娘役としては珍しくバウホールで主演公演をしています。
バウホール公演は通常、若手男役の登竜門的な位置付けですが、これからは娘役が主演の機会を得る場としても利用してみてはどうでしょうか??
そんな機会があると娘役のモチベーションもより上がるのではないかと思います。
そしてその折には…期待の若手生徒さんを、組を越えて抜擢してみるとかどうでしょう?
素敵な生徒さんを見つけられるいい機会になると思うのですが…!
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