星組の大劇場公演が始まりましたね。無事開演できたこと、本当におめでとうございます!
お芝居、ショー共に好評のようで期待が高まりますが、観劇予定はまだ先なので、
今日は最近広告で見たトップスターさんのメイクから考えたことをお話ししたいと思います。
イメージキャラクターとしてのメイク
柚香光(JOSEPH)
先日、百貨店でJOSEPHのイベントをしている前を通りかかったら、柚香さんの大きな写真が展示されていました。
柚香さんはJOSEPHのイメージキャラクターを務めていらっしゃいます。
その写真がとても素敵だったのでJOSEPHのサイトも見てみると、
サイトの写真はさらに素敵で、柚香さんらしい雰囲気のある写真ばかりでした。
印象的だったのは、柚香さんのメイクが本当にナチュラルで、素顔ではないかと感じるほどだったこと。
ブランドコンセプトにナチュラルとかオーガニックなどがあるようで、飾り立てない、けれども美しい。
そんなブランドイメージを完全に具現化している柚香さんでした。
宝塚のトップスターというよりは、個性的な自我をしっかり持ったモデルさんのように見えます。
月城かなと(加美乃素)
阪急梅田駅には、月城かなとさんがイメージキャラクターを務めている加美乃素の看板広告があります。
月城さんは、美人ぞろいの宝塚の中でも最高レベルの美しさを誇る月組のトップスターさん。
看板広告の月城さんは、どちらかと言えば宝塚メイクに近い目力強調系のメイクでしたが、
もっと綺麗に見えるメイクがあっただろうに…という感じ。。
その看板広告はかなり大きいのですが、最高レベルの美人である月城さんを起用しておきながら
見た瞬間、月城さんの美しさよりも商品のアピールが黒と黄色の強力な色使いで迫ってきました。
加美乃素は、貸切公演もしてくださる宝塚にとっては友好的な会社ですが、この看板広告には失望です。
看板広告なので商品のアピールが強力なのは正しいのでしょうけど、
髪の美しさという「美」につながる広告なのですから、もっと月城さんの美しさを活かした美的なものにしてほしかったです。。
真風涼帆(岩谷産業)
阪急宝塚駅には、真風涼帆さんがイメージキャラクターを務めている岩谷産業の広告があります。
岩谷産業は真風さんのスタイリッシュなイメージを全面的に商品にかぶせてきていて、
そのスタイリッシュさがむしろちょっと面白かったこともあるのですが(コスモこんろちゃん等)、
現在掲げられている蜂蜜の広告での真風さんのメイクは、宝塚メイクやご自分でなさるオフのメイクでもなく、抜け感のあるおしゃれな今風メイク。
見慣れた真風さんとは少し違うのですが、新たな一面を見ることができて嬉しかったです。
広告全体としても、スタイリッシュなイメージをキープしていていい感じでした。
CHIHARUさんの功績
舞台とポスター・パンフのメイクの違い
宝塚の舞台メイクは強い照明にも負けないよう、また客席からでもはっきり認識できるよう、かなり強く濃いめのメイクです。
いつも宝塚を観ている人にとっては当たり前のことなのですが、
宝塚を観たことのない人にとっては、濃い、ケバいメイクと見られがちです。
以前は舞台メイクそのままで、ポスターやプログラムの表紙撮影もされていたようですが、最近はそれぞれ違うメイクにすることも増えてきました。
やはり全く宝塚を知らない人たちに訴えかけることや、アップで見たときの自然さなどが考慮され、ポスターも工夫しなくてはと考えられたのでしょう。
そんなメイクが施されたプログラムの表紙で印象に残っているのは、100周年の幕明け公演『眠らない男ナポレオン』です。
プログラムの表紙メイクを担当されたのは、宝塚のOGでもあるメイクアップアーティストのCHIHARUさんでした。
CHIHARUさんの「今」のメイク
CHIHARUさんは、それ以前にも表紙メイクを担当されたことがありましたが、
『眠らない男ナポレオン』では舞台メイクよりずっと薄めでナチュラルなメイクであるにも関わらず、ちゃんと凛々しさは感じられる仕上がりになっていました。
今回のハイローのポスターと表紙メイクもCHIHARUさんが担当されましたが、
原作のイメージを損なうことなく、あまり宝塚的でもなく、とても自然な男らしさを感じさせる真風さんのメイクでした。
宝塚を知らないハイローファンの人たちにとって、抵抗感なく宝塚を観てみようかと思わせる効果があったと思います。
CHIHARUさんは、真風さんのリサイタル『FLY WITH ME』でもメイクを担当されましたが、とても「今」を感じさせる洗練されたメイクでした。
いつもの宝塚メイクを見慣れている目には、少し疲れているように見えたかもしれませんが、
新しいメイクに挑戦していこうとする宙組生たちの心意気も感じられて、とても素敵でした。
いつも同じように見える男役のスーツでも、肩幅の広さなど微妙にその時代の流行を取り入れています。それはメイクも同じ。
見る側として柔軟に新しいメイク法などを受け入れつつ、生徒さんたちのビジュアルの進化を楽しみたいと思います!
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