ご遺族側弁護士の会見が行われました。
前回の会見を見てから、もう途中経過に心を乱されることなく
最終的な結果だけを受け止めようと思っていたのですが…
やっぱり気になって会見を見てしまったので、感じたことをお話しします。
さすがの手腕
そもそも、なんでこんな会見を公に向けてされるのだろうか…?
劇団側とは交渉中です。プライバシーに触れる部分も多いし、
一方的な主張だけを聞かされるのも何だかすっきりせず、
最終的に合意できた結果だけを伝えてくれればいいのに…と思っていました。
ご遺族側弁護士は、会見を開いた理由は交渉経過を正確にお伝えするため、というようなことを言われていましたが、
交渉を重ねる中で劇団側の対応に誠意がないと感じて記者会見をされたのだと感じました。
会見では在団中の妹さんからのコメントも読まれ、
その内容は本当に心が痛むものでした。多くの方々がそう感じたことでしょう。
今回の会見で「ひどいパワハラが行われている宝塚歌劇団」、「劇団には誠意がない」という印象を、
改めて世間にしっかり植え付けたように思います。
劇団側の誠意のない文言も明かされ、劇団は益々袋小路に入り込んでしまったのでは…
返す返すも、劇団の初期対応のまずさが悔やまれます。
今さらどうしようもないことですが。。
強調された上級生のパワハラ
今回の会見では、上級生のパワハラが強調された印象でした。
以前の会見では過重労働が自殺の原因の一つと語られましたが、
劇団が過重労働の改善策を発表するなどしたため、
今回の会見では特に上級生のパワハラについて多く語られたのかと思います。
人間の記憶は、古い出来事よりも新しい出来事の方が鮮明です。
ご本人に聞けないので真実は分かりませんが、
過重労働で心身ともに弱っていたところに酷いパワハラがあったことが
彼女を自殺に導いてしまったのではないでしょうか。
今回の会見で、あたかも上級生のパワハラこそが死を選んだ原因であると印象付けられた気がします。
芹香斗亜はどうすればいいのか?
宙組トップスターの芹香斗亜さんは、
「厳しい言葉を発したかもしれないが、パワハラと認識していないので謝罪はしない」と語られているとか。
中学を卒業して以来、人生の半分以上を宝塚歌劇団に身を置き、
星→花→宙と組替えした後、長い二番手期間を経てようやく掴んだのトップの座。
ここにたどり着くまでに、つらい思いもたくさんされてきたはず…
「私だって先輩上級生に厳しく言われてきた。そんなのはこの世界では当たり前のこと。」
そんな思いが芹香さんにはあるのかもしれませんが、
お亡くなりになられた直後に宙組の上級生としてご遺族と面会していれば、
案外素直に謝罪の言葉が出たのではないでしょうか?
そうなっていれば、ご遺族の感情がここまでこじれることもなく、
大事に至らなかったのではないか…と思えてなりません。
今の状況は芹香さんにとって完全に大逆風で、
ひとたび謝罪をすれば、パワハラをしたトップスターという烙印が押されてしまいます。
今後の人生も左右する重大事ですから、簡単に謝罪するわけにはいきませんよね。
でもそれでは世間が納得しない、となれば公演は益々難しくなり…
宙組を前に進めるためにも、劇団は大鉈を振るって痛みを伴う策を繰り出すしかないように思います。
たとえ芹香さんの言動がパワハラでなかったとしても、
宙組の下級生たちをまとめられない状況にしているのは確かなので、
その責任は取らなければいけないでしょう。
組子たちの気持ちをまとめなければ、公演はできないのですから。。
とてもつらいことですが、芹香さんがトップスターの座から退かなければ宙組は前に進めない、
そう感じさせてしまう今回の会見だったと思います。
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