宙組トップコンビのプレお披露目公演『エクスカリバー』の初日(7/23)まで、あと1週間ほどとなりました。
スカステでもお稽古場情報が放送され、期待が高まります。
そんな中、トップ娘役に就任する春乃さくらさんが『エクスカリバー』でどんなグィネヴィアを演じるか少しわかってきたので、
今後の春乃さんのトップ娘役像を思い描いてみました。
注目を集めたヴェスパー役
春乃さんが美しい声で歌唱力のある娘役さんだということは、宙担の中ではよく知られていましたが、
多くの方に認知されたのは『カジノ・ロワイヤル』でのヴェスパー役ではないでしょうか。
英国外務省に所属し、ジェームズ・ボンドの妻に扮してスレンダーで美しいスタイルを披露しつつも、
か弱い女性ではなく、銃も操るハンサム・ウーマンでした。
このヴェスパー役で、宙組次期トップ娘役になる娘役さんだと知った方も多いと思います。
2022年に『NEVER SAY GOODBYE』の新人公演で初ヒロイン、その後、同年に『カルト・ワイン』で東上初ヒロインを務めていますが、
宙組には、天彩峰里さんや山吹ひばりさんといった注目される娘役さんたちがいるので、その方々に次ぐ位置づけの印象でした。
トップ娘役就任発表後のヴェスパー役で、いっきに注目を集めた形だったと思います。
闘う女性グィネヴィア
グィネヴィアと聞いてまず思い浮かんだのは、すでに退団された早乙女わかばさんです。
2011年の星組バウホール公演『ランスロット』でのグィネヴィア役で、可愛いお姫様という印象でした。
ですが、今回宙組で上演される韓国版ミュージカルの『エクスカリバー』に登場するグィネヴィアは、
どうも可愛いだけのお姫様ではない様子。
スカステのお稽古場情報で芹香さんが語っていたグィネヴィアの姿は、
アーサー王を支え、また同志としてアーサー王と共に国を作っていこうとする女性だそう。
芹香さんによれば、春乃さんは「戦士として、どういたらいいか、どう立ち回ったらいいか模索中」だそうで、
若いアーサー王を引っ張るような感じもあるとか。(芹香さん演じるアーサー王は、ピュアボーイの20才だそう…!)
ただの可愛いお姫様ではなく、芯のしっかりした強い女性として描かれているようです。
稲葉先生の思い描くトップ娘役像
歌劇7月号の『エクスカリバー』の対談コーナーで、演出の稲葉先生が以下のように語っておられます。
「私はいつもトップ娘役さんに、共に立つことを求めていてね、寄り添うのではなくて。」
「トップスターさんってすごく重責があると思うから、その重みを少しでも分け合える人になってほしいなと。」
宝塚では、まずトップスターがいて、それに付随する形でトップ娘役は表現されることが多いです。
でも稲葉先生のような考え方の演出家が増えてくれば、宝塚の作品傾向も変わってくるような気がしますし、
今の時代はそんなヒロイン像が求められているとも思います。
ヒロインは守られたいのか?
先日、テレビをつけたらドラマが放送されていて、若い男性が同じ年代の女性に告白しているシーンでした。
男性は「これからは僕が君のことを守っていくよ!」と告白。
その言葉に対する女性の反応は…「守る!?」
何だか現代の女性の心情を象徴するようなシーンだなと思いました。
女性は決して守られたくないと思っているわけではないのですが、
そんなふうに言葉に出す男性の感覚が許容できない感じなのではないかと。。
女性の感じ方も昭和の時代からは大分変ってきているので、魅力的なヒロイン像も変化して当然です。
春乃さんは、ヴェスパー、グィネヴィアとしっかりした芯のある女性を続けて演じることによって、
自立した考えを持つしっかりした女性のイメージがつくかもしれませんね。
春乃さんの今後に注目していきたいと思います!
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