楽しみにしいてた宙組「FLY WITH ME」ミュージックビデオを配信で視聴してみました。
公式HPの案内には「ボリュメトリックビデオ技術を駆使して…」
何それ???
初めて聞く言葉ですが、要するにフルCGで作られたデジタル空間で、360度視点から撮影した真風さんたちが歌い踊るミュージックビデオのようです!
音楽について
この曲は真風さんのリサイタルのために、新たに野口先生が作詞、白濱亜嵐さんが作曲したものです。
白濱亜嵐さんは、EXILE/GENERATIONSのパフォーマーを務める傍ら、多方面でご活躍されている方とのこと。
「誰もが聴いて『これぞLDHサウンド』と感じるような派手で疾走感のある鋭利なサウンドを意識して制作させていただきました」とコメントされておりました。
まさにそのとおり、宝塚の舞台ではあまり聴くことのないリズムやテンポです。
新鮮でとてもカッコいいのですが、普段の宝塚の舞台に慣れている耳には少しとっつきにくい感じもしました。
でも普段Jポップを聴かない私にとっては宝塚を通して新しいジャンルを知ることができ、世界が広がってよかったです!
映像について
オープニング
芹香斗亜さん、紫藤りゅうさん、鷹翔千空さん、亜音有星さんと、宙組が誇る長身イケメン男役たちが真風さんを中心に四方を囲む形で登場。
皆さん白いスーツのようなお衣装で、手を後ろに組んで立っているだけなのに、何なんでしょう?このカッコよさは。。
組の特徴としてよく「スタイリッシュな宙組」と言われますが、オープニングからまさにそれを見せつけてくれます!
世間でカッコいいと言われる男性ヴォーカルグループはたくさん存在するけれど、スタイルで真風さんたちに勝つグループはないのでは?
ボリュメトリックビデオ技術
ボリュメトリックビデオ技術を駆使した360度視点の皆さんの動きと背景のフルCGは、曲のリズムともマッチしていて確かに斬新でよくできたミュージックビデオです。
曲のイメージを作り上げることが第一目的という感じ。
360度視点を活かすためなのか、引きの映像が多い気がしました。
宝塚ファンとしては、真風さんたちのアップの映像がもっとたくさん入っていたら、より満足度が高かったかも。
背景フルCG
背景のCG映像は、やや単調な気がしました。
全編通して箱がたくさん飛んでいたな…という印象。。
デザインの知識もないのに偉そうですが、白濱さんのおっしゃる「派手で疾走感のある鋭利な」感じをもっと表現してほしかったです!
ダンスで感じたこと
クラシックバレエとLDHの違和感
真風さんの後ろで踊る芹香さんたちのダンスが、少し曲調と合っていないような気がしました。
全く個人的な意見ですが、もう少し早く激しめに動いた方がこの曲に合っていたのでは…?
宝塚の生徒さんは全員クラシックバレエの基礎を身につけられていて、舞台ではクラシックバレエの習熟度が高い生徒さんのダンスがより上手で美しいダンスに見えます。
それは手足の指先まで神経が行き届き、体幹がしっかり保たれていて、動きの一つ一つがダイナミックでありつつも繊細さを感じられるからです。
それが今回のミュージックビデオではちょっと邪魔をしていたかもしれません。
みんな腕の出し方がとてもエレガント!
身についた当たり前のような動き。
それが今回の曲と映像に合わさると…なんだか違和感がすごい。。
LDHなイメージを作り上げようとしているのに、隠しきれないロイヤル感が溢れていました…!
近年は身体でリズムを強く感じて表現する事に重きが置かれてきているようで、宝塚でもそんなダンスが少しずつ見られるようになってきています。
よく「ダンスがキレッキレ」なんて表現しますよね。礼真琴さんや和希そらさんのように。
そんなダンスの方が、今回の曲には合っていたのかなと思います。
印象的な振付
「清く、正しく、美しく~」のところの振りは、とてもインパクトがあって印象的でした。
カッコいいのになぜかちょっと面白くて。
YouTubeで拡散してみんなが真似したら楽しいだろうな~!
LDHとのコラボに加え、斬新な映像で紹介されるという宝塚初の試みは、顧客拡大にも繋がる意義のある取り組みでしょう。
これをきっかけに、宝塚のジェンヌさんはこんなに素晴らしくカッコいいパフォーマー(LDH風)であると、幅広い方々に知ってもらえたら嬉しいです!
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