月組大劇場公演『応天の門』と『Deep Sea』、2回目の観劇に行ってきました。
千秋楽も近づいて、全体的に安定感がさらに増していました。
今回は、礼華はるさんと彩海せらさんについてお話ししたいと思います。
存在感が増した礼華はる
礼華さんが、お芝居・ショーともに風間柚乃さんの次のポジションだと強く印象づけられました。
2016年の『Bow Singing Workshop~月~』で、一人で歌っていた礼華さんが思い浮かぶのですが、
背が高いものの全体的にふわっとした優しい雰囲気だった礼華さん。
歌声も優しくて、まだまだ一生懸命という感じでしたが、ひたむきに歌っている姿にはとても好感が持てたことを覚えています。
身長が178㎝もあって自然と目に入ってくる礼華さんは気になる男役さんの一人で、月組観劇ではいつも注目していました。
今回の『応天の門』の藤原常行役は想像以上のカッコよさに驚きましたが、
『桜嵐記』新人公演での主演を経て、和物での実力を確かなものにされた印象です。
和物のお化粧もお顔立ちに似合っていて、もう以前とは佇まいが違い、本当に凛々しく素敵な男役さんになられました。
ショーでも場面の中心で歌っていたりと、活躍場面が増えましたが、
和物のお芝居に比べると課題はまだあるのかなと感じます。
高身長なので押し出しはあるのですが、全体的にシャープさがもう少し増すとさらに素敵な男役さんになられるのではないかと…
シャープさやキレ味は、ヘアメイクやお衣装の着こなし、そして男役としての身のこなし方など、
男役10年で身につけていくものなのかもしれませんね。
その成長過程も含め、今後が本当に楽しみな礼華はるさんから目が離せません!
キラキラ担当?彩海せら
礼華さんと共に、印象に残る起用場面が増えましたね。
落ち着いたイメージの月組の中で、暁千星さんが担っていたキラキラ系をカバーする起用なのでしょうか。
彩海さんは男役としては小柄で美しいお顔立ちで、華やかな雰囲気も持ち合わせていますが、少し線が細いのでは…と懸念していました。
ですが『グレート・ギャツビー』の新人公演では芯のある男役として、確かな演技力でギャツビーを表現していて、その実力には驚かされました。
凛々しいタイプの礼華さんと、華やかでチャーミングなタイプの彩海さんで、
次世代の月組を支えていくということなのでしょう。
アンバランスな二人の並び
ショー『Deep Sea』で、礼華さんと彩海さんの活躍を実感したのですが、気になることが一つありました。
それは、礼華さんと彩海さんが並んだときのバランスの悪さです。
個々には魅力たっぷりの二人なのに、二人並ぶことによって、個々の印象がマイナスになってしまうような。。
礼華さんの高身長はいいとしても、華奢な彩海さんとの対比で動きが重く感じてしまい、
彩海さんは軽快な感じはいいのですが、男役としては、身長が低い印象に感じられてしまいました。
礼華さんが主演されるバウホール公演『月の燈影』に彩海さんも出演されることが発表されたので、
お芝居での並びや相性はどんな感じなのかが気になります。
時代はもう100期生以降ということで、今回の礼華さんや彩海さんの抜擢なのかもしれませんが、
99期の英かおとさんにも、もう少し活躍の場が与えられてもよかったのでは…
礼華さんと彩海さんの影に隠れてしまっているようで、この点も気になりました。
今後の月組がどのように発展していくのかわかりませんが、
今回のショーを観る限り、組替えも念頭に入れた変化が必要だなと感じました。
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