初舞台生の口上場面やロケットダンスでは、毎年と言う訳ではないのですが、
特に目を引かれる生徒さんがいらっしゃいます。
ここ数年でそのように強く印象に残ったのは、105期の大希颯さんと107期の一輝翔琉さんでした。
今日はそんなお二人と早期抜擢についてお話ししたいと思います。
大希颯:口上ですでに男役の存在感を発揮
初舞台生口上は宝塚ファンの楽しみの一つですよね。
今年はどんな生徒さんが入団されたのか、初舞台生代表の3人が口上中、いつも下手から順番にお一人ずつ見ていきます。
そんな中で一際目を引いたのが大希颯さんでした。
舞台化粧が映える華やかなお顔立ちで押し出しも強く、その立ち姿に男役としての存在感をすでに感じるほどでした。
2019年初舞台の105期で、同期には同じ星組で注目されている稀惺かずとさんがいます。
2020年以降コロナの影響を受けて、新人公演が予定通りにできないこともありましたが、
それでも『柳生忍法帖』や『めぐり会いは再び next generation』の新人公演では、
大希さんは両公演とも路線男役である極美慎さんのお役を演じています。
このことだけでも劇団からの期待値の高さが伺えますが、『ディミトリ』の新人公演では
瀬央ゆりやさんのお役を立派に演じていて、下級生ながら堂々とした大人の男役ができることを示してくれました。
大人の包容力を感じさせる男役さんになるには、やはりそれ相当の時間が必要だと思いますが、
この学年でここまでできているなんて、本当にこれからが楽しみになってきました。
一輝翔琉:ロケットでのキラキラオーラ
2021年の初舞台生出演公演『Délicieux(デリシュー)!』では、
大きな3段のショートケーキのような装置から初舞台生が降りてきて始まるロケットダンスがあり、
その中で注目したのが一輝翔琉さんです。
センターで踊る姿からはキラキラオーラが出ているようでとても目立っていたので、多くの人が観劇後、
パンフレットであのセンターの生徒さんは誰?と確認したのではないでしょうか。
その後、一輝さんは2022年の阪急阪神初詣ポスターのモデルにも選ばれたので、さらに知名度が上がりました。
個人的に一輝さんの起用で驚いたのは、2022年の月組全国ツアー公演の『ブラック・ジャック 危険な賭け』です。
トップの月城さんが演じるブラック・ジャックの影として舞台に登場することが多く、
印象に残るお役をわずか研2で演じました。
そしてさらに驚いたのが、次回月組公演『応天の門』の新人公演での配役。
一輝さんは、鳳月杏さんが演じる在原業平を演じることになりました。
鳳月さんと言えば、92期のベテラン、包容力ある大人の男役の魅力をいつも感じさせてくれる方。
そんな鳳月さんのお役を、若干研2(もうすぐ研3)の一輝さんが演じることに。。
劇団の強い押しを感じますが、果たして一輝さんはどんな在原業平を見せてくれるのか、要注目です!
早期抜擢について
劇団は時として、スター性を感じる生徒さんには早くから役をつけて押し上げていきます。
観る側としてはとても分かりやすいので、「この生徒さんがトップスター候補なのね!」と感じて、
その生徒さんにより注目するようになります。
早期抜擢される生徒さんにとっては、ありがたいことと思われますが、
その一方でプレッシャーの大きさも相当なものでしょう。
早期抜擢を経てトップスターになられた方がよく言われることですが、
「与えられるお役に実力がついていかなくて大変だった。」と…
数段上のステップに手を掛けて、必死に這い上がってトップスターになる生徒さん。
一段ずつ階段を上がるように、着実にステップアップしてトップスターになる生徒さん。
いろいろな成長過程がありますが、それを見守るのがファンの醍醐味でもあります。
早期抜擢された生徒さんについては、成長過程を見られる機会がより多いので、ファンとしては楽しみですね。
今後、大希さんや一輝さんはどんな風に大きく羽ばたいていかれるのか
楽しみにして注目していきたいと思います。
コメント