星組公演『ディミトリ~曙光に散る、紫の花~』の新人公演を配信で視聴しました。
花組の新人公演が中止になる中、星組は大劇場、東京ともに上演できて本当に良かったです。
今日は、その感想をお話ししたいと思います。
ハイレベルな新人公演
全体の印象として、とてもレベルの高い公演でした。
主要キャストの方たちに破綻がなく、安心して観られ、新人公演という意識が薄れるくらいでした。
大劇場での新人公演は観られていないので、どのように進化したかはお伝えできないのですが、
演技に関しては、みなさん素晴らしかったです。
配信ではアップで演者の表情をとらえることが多く、
引きで映る時間がそう多くないので、全体的な印象を感じづらい部分はありましたが、
それでも新人公演メンバーの熱意は十分伝わってきました。
個人の感想
天飛華音: ディミトリ
しっかりした演技で歌も素晴らしく、もう安心して観ていられます。
昨年の『ベアタ・ベアトリクス』では繊細な心の動きを見事に演じていて、
今回のディミトリも楽しみにしていたのですが、想像以上のディミトリでした。
本公演を観ていたのでお話はすっかり知っているのに、最後の毒を飲む場面は心に響き、思わず涙が出てしまいました。
お歌の声も良くて、胸に沁みました。
藍羽ひより: ルスダン
大人っぽい雰囲気もあり、とても研2とは思えない実力でした。
見る角度によっては、花總まりさんに似ているようで、美しい娘役さんです。
美しい声でお歌も上手ですし、お芝居の声も落ち着いていて、
女王として威厳を示すときは堂々と、悲しみにくれるときは儚げで、
これからが本当に楽しみな娘役さんです。
鳳真斗愛: 物乞い
もうスゴイ存在感で、新人公演とはとても思えない実力者。
セリフを言うときには、周りの空気が変わるような気がしました。
大希颯: ジェラルッディーン
初舞台の口上から目を引く生徒さんでしたが、男役のお化粧が映えますね!
お芝居も骨太な男らしさが出ていて、とても良かったです。
碧音斗和: ギオルギ
落ち着きの中に憂いを感じる王の表情がとても良かったです。
立ち姿も美しく、二枚目ができる生徒さんです。
稀惺かずと: アヴァク
アヴァクをするには、もう少しワイルドさがほしかったように思いましたが、
真面目に取り組んでいる姿勢にそう感じたのかもしれません。
余裕が出せるようになったら、もっと素敵な男役さんになりますね。
以上、簡単な感想ですが、生徒さんたちの熱意と真摯な気持ちが配信でもしっかり伝わってきて、見ごたえのある新人公演でした。
まだまだ厳しい状況の中で、下級生の生徒さんたちのお勉強の機会が失われるのは本当に残念なことです。
一日も早く日常が戻り、通常どおりのお稽古や公演ができるよう祈っています。
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